いつのまにやら現在でした


既に年の瀬の匂いがプンプンしていますが、皆様来年を迎える準備はいかがでしょうか?
正直、私は何にもできていません。
これを書き終わったならば、大分の旦那の実家へ帰る準備をせねば!と、少し焦っています。
が、毎年の事なので、まあ何とかなるか…と思っています(笑)
年の瀬なのですが、せっかく頂いた場なので本間四畳半のことを。
きっかけは広島FMさんの番組のライブイベントでした。
今は気になれば「単語」を入力してしまえば「全て」がわかるし
良い「フレーズ」が耳に届けば、それをアプリに聞かせれば「曲名」まで分かる。
「友達になってください」とメッセージを送れば「友達」ってものにもなれる。
それは、ありがたいことだと思うし、凄い事だと思う。
でも、やっぱり味気ないし、ここから何年も大事にできるものなのか不安にもなります。
自分が若い頃は、ラジオが一番の情報源で、テレビでは聞けない音楽たちが私の耳に届いていました。
気になったら、あらゆるお店に行って音源を探したり雑誌で見てジャケ買したりライブへ行ったりしてました。
新しいものを探すのに必死だったし、お金もかかった。
だから、一歩も外に出ず沢山の音や人にどんどん出逢える、今の若い子たちの環境を批判ではなく
少し羨ましい(ジェラシー)を感じているのも本音かもしれないです(笑)

ボンバーズ レディオ ONE NIGHT LIVE

IMG_20151228_172606

これが、本間四畳半誕生のきっかけとなったライブ。
ボンバー石井さんのされていた「ボンばか」という番組の10周年を記念してのイベントです。
出演者は、東京スカパラダイスオーケストラ・斉藤和義・Leyona・ハナレグミ・opening act: 世理奈
その時に、ハナレグミのゲストで飛び入りでビール片手に登場してきた「今野英明」さんのラフ感に心が高揚し
結局、次の日の番外編にも参加。
楽しくてしょうがなっかた私たちは、そのまま経験も知識もないのに勢いに乗り…いや、勢いだけで
そのまま、西条でもやりたいね。
と、かつての今野さんのHPの端っこにあった「ウクレレ出張ライブいたします」
って、バナーをクリックしてしまい…
あれよあれよと…
ボンばかさんと同じ10周年を迎えてしまいました(笑)
勢いって怖いですね。
先日12月26日、広島クラブクアトロで開催された

『二階堂和美の年末大忘年会 〜人生はワン・ツー・パンチ〜』

会場に着いた時には既に始まってしまっていて。
入口付近で身動き取れないくらいの人で溢れかえっていて、高いステージの上には
真っ赤なドレスのニカさんがいて。
老若男女の人たちが、満面の笑みを浮かべて見つめていました。
昔、二人でご飯を食べた時

「広島は私のホームじゃない」

と、ニカさんが言ったことを根に持つように覚えています(笑)
ほんまは、それくらいショックでした。
もしかしたら、今もニカさんはそう思っているかもしれない。
それでも、沢山の人たちがニカさんが広島に居てくれることを
ココで歌ってくれていることを嬉しく、そして幸せに思っているのは間違いなくて。
そして、きっとそれは本人に伝わっていて。
それでいいじゃんと思った夜。
演奏される、1曲、1曲に思い出がありました。
「ロマンスの神様」は、あぁ、スキー場でよく聞いたなぁ…とか。
真っ白なドレスに着替えたニカさんがステージの上に立った時、甦った沢山の記憶。
一緒に、ふらんす座さんの周年のイベントの後に、ニカさんとイズミさんと
上関の原発の話をして言葉や意見を交わした。
その数日後3.11がやってきた。
3.11後の福島で開催されたイベントに私は「行かないでほしい」とずるい事も言った。
私にとって「めざめの歌」には悲しみや、絶望や、希望が詰まっている。
ジブリの歌がまだ秘密の頃、やっと安定したお腹の大きなニカさんに逢いに行った。
「いのちの記憶」で、みどりちゃんのピアノの音がクアトロに響いている時、誰かの子どもが泣いていた。
ドアが閉まって泣き声が消えた瞬間、ニカさんの歌が始まった。
こんなに、素晴らしい偶然の演出があるだろうかとおもった。
母であり、歌手であり、僧侶であり、私の大事な人であるニカさん。
面と向かって大事なことを、必ず言えない私は、想いを全部別れ際のハグに託した。

あなたの歌に

あなたという人に

出逢えた喜び

些細なことまで大切で

歌いなおした

WHAT A WONDERFUL WORLD

ニカさんらしくて涙がでたよ。

2015年の生音納め

隣に大事な二人がいてくれて

10年前のQUATTROよりも

笑いあえる人が増えていた。

会場に最高に愛が溢れていて

幸せすぎで

涙が止まらぬ夜でした。

ニカさん

ありがとう。

2015年は沢山の人と共に時を重ねてきたことの素晴らしさを痛感した年でした。
ほんまに、身を引き千切られるような悲しい別れもありました。
そんな時も、音楽に「共に過ごした時間」を感じさせて貰った気がします。
本間四畳半の大事にしたいことは10年経っても
「老若男女が一緒に音楽を楽しむ時間」
世代の違う人達が、それぞれの楽しみ方で音を聴き、言葉を交わす場所。
いつか、私もあんな風に昔を懐かしみながら音楽を聴けるのかなぁ。
若い子たちが新しい曲を聴くようにワクワクしながら楽しんでくれるのかなぁ。
よかったですね。と、普段接点のない歳の方々が笑顔で言葉を交わしてくれる。
そんな時間を過ごす事ができる場所を作らないとね。
まだ、そんなことやってんの?
と、思われてもいい。
これからも、みんなで笑っていたい。
ニカさんの今年集大成のライブを観ながら、空間を味わいながら改めて実感しました。
ライブの休憩中や終わった後に沢山の人に声を掛けてもらったり、ご挨拶をさせて貰ったり。
そう、その中には本間四畳半を始めるきっかけになった「ボンバー石井」さんも。
ボンバーさんが、他の方に私を紹介してくれる時に
「僕のラジオ番組のファンでね」と、話してくださるのがとても嬉しいのです。
イベントをやっていく上で、私は会場内で一番のその人の「ファン」でありたいし
常にお客さんと同じ目線でライブをみたい。
今まで、こんな風になるなんて思っていなかったから、時々、自分の立ち位置が分からなくなったり
不安になってしまうことがあります。
「関係者」にして貰えるのはありがたいし「音楽の世界」の一部になれることはとても誇りにおもいます。
それでも、私はやっぱり誰かの「ファン」であり続けたいのです。
10年先も変わらずそんな自分でいたい。
色んなことを経験してきたし、反省もしたし、少しは進歩もしたと思う。
それでも10年前から、いままで根本的な想いは何も変わってないし、変わる気ないじゃん(笑)
それが良いのか悪いのか…
そんなことを思う2015年の年の瀬。
今年も沢山の音に楽しませて貰ったり、支えて貰いました。
改めて、たくさんの音と人(演奏者さん・お客さん・一緒に楽しんでくれた友達)に感謝の2015年でした。
ありがとうございます。
来年も沢山ライブに行って音や人に逢いたいし、色んな角度からライブをみて、沢山のことを吸収して
「老化」ではなく「成長」したいのです!!
だらだらと、まとまらぬ文章。
お忙しい時に申し訳ないです…
こんな、ワタクシですが…
来年も、宜しくお願いします!
みなさま、よいお年を!
nijimi_jacket

気づいたような気になって
案外 それも 的外れ
時は過ぎ 時は過ぎ
現在の 私が ありました

いつのまにやら現在でした 『二階堂和美 / にじみ』
(2011年:P-VINE/カクバリズム)