スマホとぞうきん29


sumaho&zoukinmini

思い返えせば、中学生の頃からレンタルビデオに親しんでいるため、iTMSやサブスクリクションの時代になってもTSUTAYAに未だよく通う。別段サブスクに反対しているわけでもなく、なんとなく習慣が続いているのだ。

一方、そろそろ中学を卒業する娘はK-POPが大好きで、スマホで毎日MVを観ている。なんだか違法っぽいアプリを使って、ただ聴きもしているみたいだがよくわからない。その謎のアプリにはDJまほうつかいの曲も入っていたらしく、どういう流れでそうなったか不明だが、笑ってしまった。

では、娘がCDを買わないかというとそんなこともなくて、よくタワーレコードにおつかいに行かされる。RED VELVETやLovelyz、Twiceなどが好きなので、メンバー個別の特装ジャケットを指定される。買って帰ると、封入されたカードや写真集を楽しそうに眺めているが、決してCDを自主的にリッピングはしない。

世代的にCDを取り込むという発想がないのだと思う。彼女の世代では、親のパソコンを借りる発想はない。それ以上のスペックを持つスマホを既に持っているのだから。だからブラインドタッチはできないし、マウスも意味がわからないはず。

盤とスマホの間には大きな、世代的な断絶を感じる。DJMRは手焼きCDRレーベルなので、リッピングしてSDカードにmp3を移動させたりしないと、スマホでは聴けない。そんなわけでスマホにも対応すべく、「sonoca」というDLコード付きカードのサービスを利用してみることにした。

クリプトンという、初音ミクを開発したメーカーのサービスで、スマホまたはパソコンへのDLコード(DLは一回限り)が個別に刻印されたカードをイラスト入りで発行できる。専用スマホアプリで再生すると歌詞やジャケとも対応してくれるし、音とジャケットのアップロード、代金の決済などすべてネット上で完了するのでCDRよりはるかに手間がない。

とりあえずの実験として、ネットとの親和性も高そうな場所で試してみることにした。東浩紀主宰「ゲンロンスクール」で4月から開講する「ゲンロン ひらめき☆マンガ教室」の校歌をsonocaでリリース予定。娘の好きなK-POPの豪華なジャケットのように、特装の小箱にカードだけ置いておくのもいいかもしれない。