皆さん、こんにちは。
SANABAGUN.のTP&Flhの髙橋紘一です。
前回はわたくしのフェチズムを披露しました。
共感出来た方も、出来なかった方もどうぞよろしく。
今回はと言いますと…
皆さんには趣味はありますか?
かのマイルスデイビスは絵の趣味があります。(趣味の域を超えてるレベル)
絵で言えば、トニーベネットの風景画も超有名。
日本的と言えば、グレッグオズビーは日本映画マニア(しかも、子連れ狼を代表するちゃんばら好き)
クリフォードジョーダンなんて盆栽ときている。
盆栽と続いてしまいには、あのソニーロリンズは相撲好きで、夢は千秋楽の優勝力士紹介で、君が代を吹くことらしい。
夢で言えばクリスチャンマクブライドはジェームズブラウンのレコードコレクターで共演よりもライナーを書くことが夢だとインタビューで答えている。
そう!ジャズに真摯に打ち込んだミュージシャンも、それとは別に多種多様な趣味を持っている。
わたくしにも様々な趣味がある。
その中のひとつ、読書。をテーマに今回は話そうと思う。
このコラムの読者の中にどれだけのジャズ、そして読書好きがいるのか。は、さて置き。
とりあえず読むべき、否、読んでほしい本を今回は紹介する。
まずはこちら。
王道中の王道。
ジャックケルアックの路上。
これを読んでなきゃモグリ!
な一冊。
筆者は16歳の時に、この本に出会った。
きっかけはビートニクという反体制なヒッピー、根無し草な連中を知ってすぐ。
今読んでも本当に理解する事は出来ない。
でも底知れぬパワーを感じたのを今も忘れない。
何かに迷い、何に迷ってるかも分からなかった、こじらせたあの頃にはうってつけだったのだと思う。
その後、地下街の人びと、と言う本にも出会った。
こちらはチャーリーパーカーが実名で出てきたりとより、ジャズ色の強い内容となっている。
ちなみに筆者は、このビートニクの連中の影響を間に受け、なけなしの金で20歳の時に1ヶ月間、無計画でサンフランシスコを放浪をした。
続いては、最高のジャズ小説家である、ジェイムズボールドウィンの、もう一つの国。
ここまで生々しくジャズの生活や生き方を描いている小説はないのでは。
悲しい事に今もまだある黒人対白人の人種差別を鮮明に描きつつも、ボールドウィンの視点の素晴らしさを感じずにはいられない一冊。
そして最後は、あえてこの一冊を。
石原慎太郎のファンキージャンプ。(単行本化されておらず、短編集に収録)
ジャズには、麻薬、女、酒、は付き物だ。
その中でも石原慎太郎は麻薬に焦点を当てジャズとの関係性を解く。
もちろん、現代において麻薬は御法度だ。(当時もか…)
ただ、この時代に生きた日本人のリアルを引きずり出す上で、石原慎太郎は麻薬を選んだのだ。ここまでリアルに日本人として感情を揺さぶられる物語は唯一無二と言っていい。
同じ日本人として、考えさせられる物語。
以上、髙橋紘一の選ぶ、ジャズ的読書でした。
PS.少しでも興味を持ってくれた読者諸君は、植草甚一氏も読んでくれ。